弔電の料金や費用や相場はいくらくらい?
料金で何が変わるのかや、安くする秘訣も紹介

  • 2020.05.15

葬儀

弔電は、頻繁に利用することがないサービスのため、いざ依頼しようと考えた際に相場が分からないことも多いでしょう。
また、料金体系が分からないまま依頼すると、思いのほか金額がかさんでしまうケースもよくあることです。

この記事では、そのような事情を踏まえ、弔電の料金相場についてお伝えします。
料金をかけることでどのような違いがあるのか、料金を安くすることは可能なのかについても触れていきます。

弔電の料金相場と調べ方

まずは、弔電の料金相場・調べ方についてお伝えします。
基本的には香典と似たような考え方で、故人や喪主・遺族が自分にとってどういう人だったか、その関係性から料金を決定して差し支えありません。

自分と故人の関係性から金額を考える

弔電の料金相場について考える場合、そもそも自分が故人とどこまで親しかったのか・遺族とはどのくらい仲がよいのか、依頼する前に考える必要があります。

親密度に応じて金額が変わってくるため、今後の付き合いも想定して金額を考えます。
主な価格帯の総額目安としては、以下のようなスタンスで考えて問題ないでしょう。

親しくしていない親戚1,000円
友人や知人1,000~ 5,000円
近しい親族2,000~10,000円
兄弟、姉妹3,000~10,000円

付属品を付ける場合は、その品に応じて金額が高くなるため、文面よりもモノを重視する親族には感謝されることがあります。
逆に、もらってもしょうがないと考える家も見られますから、普段の付き合いからプランを選ぶのが肝心です。

なお、これはあくまでも目安であり、最低単価は文字数で定められていることから、必要最小限にとどめるなら1,000円未満の低価格を実現することもできます。

逆に、オプションを追加してしまうと別途料金が発生しますから、その点に注意が必要です。
とはいえ、文字数で料金が決まるプランの場合、住所・氏名等も弔電に含まれるため、最低でも70~100文字は計算に入れておかなければなりません。

「オクヤミモウシアゲマス」のようにカタカナで送るわけではありませんから、かえってセット価格で想定した方が安くなるかもしれません。

ビジネスシーンでは淡泊なケースも珍しくない

会社関係者・取引先に対する弔電を送る場合、その関係性によって価格帯が変わってきます。
数ある取引先の一つとして考えるなら、3,000~10,000円の枠が妥当なところです。

ビジネスシーンでは、関係性が深ければ深いほど高額なものを選ぶのではないかと思いがちですが、取り扱いの品にビジネス用品はなく、やや淡泊なやり取りで完了することが多いようです。

遺族の趣味から考える

少し補足しておくと、弔電サービスでは各種付属品も取り扱っており、その商品は台紙など様々です。
生花やプリザーブドフラワー・音楽付きクラフトブックス・漆の盆・線香など、付属品と一緒に弔電を送るプランが各社で用意されています。

品揃えを見ると、法人の代表相手に送る弔電にはふさわしくないものも見られ、せいぜいこだわっても台紙のみに限られるかもしれません。
しかし、個人・法人問わず特別な関係性にあった人なら、せめてもの気持ちとして何か添えたいと思う気持ちは十分理解できるところです。

また、あまり高価なものを送っても、かえって恐縮されてしまう可能性がありますから、どのくらいなら遺族が受け入れやすいか・負担にならないかを考慮しましょう。

お花は喜んでもらえるかもしれませんが、種類を自分で選べないことも多いため、遺族の趣味があまりよく分からないなら避けることも一つの方法です。

料金によって内容がどう違うのか

続いては、弔電の料金によって用意されているプランの内容がどう違うのか、いくつか例を出しながらご紹介します。
料金が安いほどシンプルで、高くなればなるほど付いてくる内容も豪華になりますから、よく内容を確認してからプランを選びましょう。

基本料金では、司会に読み上げてもらうための文章を送るだけ

弔電の文章だけを送る場合、業者によっては台紙も無料で用意してくれるため、そのようなケースでは純粋に文字の料金だけで計算することになります。

料金設定は業者ごとに違い、台紙料金とメッセージ料金が一緒になっている場合もあれば、別々に請求される場合もあります。
業者によって「基本料金」の枠が違うことを押さえておくと、後々金額で後悔せずに済むでしょう。

文字単位で料金体系を出している業者は、最低文字数を定めた上で、そこから5文字区切りで料金が増えていくような価格設定が多く見られます。
また、文字数が多数になる場合は、一定の文字数ごとに追加料金を支払う形で対応してくれるところもあります。

伝えたいことが多く、文章が長くなってしまうおそれがある場合は、文字単価をきちんと計算してくれるところを選びましょう。

料金を上げると台紙が豪華になる

商品の種類は弔電にも複数あり、特に金額に直接関係してくるのが「台紙」です。
どんなメッセージも、A4紙をクリップボードにはさんで読み上げるような形はとらず、遺族が保管できるよう台紙に貼られて読み上げられます。

弔電サービス各社が気合いを入れているのは台紙の部分で、押し花・刺しゅう・西陣織・金箔など、多種多様かつ豪華な台紙を見かけます。

これは、実際に読んでもらう際に見栄えのよいものを選ぶというよりは、家に台紙を持ち帰った際、インテリアとしても恥ずかしくないデザインにしようという思惑があってのことと推察されます。

もちろん、遺族に対して恥をかかせないよう、あえて高価なものを選ぶケースもあるでしょう。
理由は人それぞれですが、どのようなデザインを選んだとしても、肝心なのは文章の中身だと覚えておきましょう。

付属品は価格よりも何を選ぶかが重要

付属品が一緒に付いてくるプランを選ぶ場合、価格で考えるよりも「何が一緒に送れるのか」を考えて選ぶことが大切です。
一般的な供物のように、食べ物・飲み物などを選ぶことはできず、実用品として選べるものも数が少ないという印象です。

最も無難なのは線香で、多くの家庭は故人を供養するために仏壇・位牌を購入しますから、自ずと線香を使う場面も増えてきます。
当面、遺族にとって線香はいくらあってもありがたいものですから、迷ったら線香を選ぶと覚えておけば確実です。

お花が好きな人が遺族の中にいるなら、プリザーブドフラワー・生花などが好まれます。
プリザーブドフラワーは付属品の中でも高い部類に入りますから、かえって気を遣わせないよう、関係性に留意して送るようにします。

実用的な面で言えば、お盆などはお供え物を置くのに使えますから、仏壇周りのインテリアとして役に立ちますし、お坊さんのためにお菓子・お茶を運ぶのにも使えます。

使う人の状況をイメージしながら、付属品を選びたいところです。

弔電を安くすることはできる?

弔電は、豪華にしようと思えばどんどん豪華にでき、付属品も付けられます。
しかし、多少不謹慎ではありますが、できれば安くしたいと考えるのも無理からぬことです。

香典と違って、遺族は直接料金を確認・把握することがありませんから、弔電の費用を控えめにしたいと考える人がいても、何らおかしな話ではありません。
続いては、弔電を安くするための手段について考えてみましょう。

原則として、ディスカウントをお願いすることはできない

弔電の料金体系は明確に定められており、例えば相見積もりを取ってディスカウントを希望することはできません。

各業者ごとの基準に合わせてプランを選ぶ必要があり、例えば「金箔の台紙を1,000円安くして欲しい」・「台紙は別のところで買うから文章だけお願い」といった柔軟性のある対応は、基本的に対応してもらえないと考えてよいでしょう。

基本は文字数を削り、オプションを選ばないこと

こちらから業者に対して価格交渉が難しいなら、限られたプランの中で安くできるかどうかを考えなければなりません。
基本的な考え方として、文字数を削り、無駄なオプションを選ばないことが、価格を下げるには有効です。

文字数の最低単価は、業者によってまちまちであり、細かく文字単位で計算するところもあれば、「300文字まで無料」といった定額制を設けているところもあります。

どちらが適しているかは人によりますが、極力文面を少なくして金額を節約するなら、文字単位で計算されるプランを選んだ方がよいでしょう。
オプションには、主に以下のようなものが挙げられます。

  • 受取人名連記
  • 毛筆縦書
  • 配達通知

受取人名連記というのは、宛所が同じ場合に限り、受取人名を連名にできるサービスです。
また、毛筆縦書のオプションを選ぶと、毛筆風の書体で文章が届きます。

配達通知は、ゆうパックのお届け通知のようなもので、申込者に対して電話・FAXで配達した日時が通知されます。
ただし、こちらは発信後2ケ月に限られるなど、期限が定められている場合があります。

費用を安く抑えるには、これらのオプションを全て不要と伝え、メッセージだけを送る形にするのが望ましいでしょう。

インターネット経由で安くなる場合がある

オプションに関連したことですが、弔電の申込方法は、大きく分けて2種類あります。
電話連絡にて申込をする方法と、インターネット経由で所定のフォームから依頼する方法です。

後者の方法を使うと、一般的な電話での依頼よりも、料金が安くなる場合があります。
金額としては数十円単位と微々たるものですが、そもそも電報自体、メッセージだけを送るならそれほど大きな金額は動かないため、意外と無視できない価格差になります。

申込日が実際に届ける日よりも3日以上早い場合などは、それを加味して料金がさらに安くなるケースもありますから、依頼する前に料金表とプランは隅まで確認しておきましょう。

この記事のまとめ

弔電に関しては、単純にメッセージを送るだけなら、そこまで気負うほどの価格帯ではありません。
しかし、台紙や付属品にこだわれば、その分だけ料金が高くなっていきます。

弔電の本旨は、故人・遺族に思いを伝えることですから、必ずしも高いことだけが良いわけではありません。
あくまでも、相手方が負担にならない範囲で、弔電のプランを選びたいところです。

  • 公開日:2020.05.15

テーマ:葬儀

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