最近話題でよく聞く、僧侶・お坊さん派遣とは?
基本をおさらいし、料金や使うメリットとデメリット

  • 2020.02.03
  • 2020.04.17

葬儀, 法事・法要

現代人とお寺の関係は年々希薄になり、地方では人口流出により廃寺が目立つようになりました。
都心は都心で、たくさんあるお寺の中からどこを選べばよいのか、葬式の際に悩んでしまうことも珍しくありません。

このような問題を解決する手段として、近年「僧侶派遣」や「お坊さん派遣」と呼ばれるサービスが知られるようになりました。
今回は、僧侶派遣・お坊さん派遣について、その概要や料金体系・利用する際のメリット・デメリットについてご紹介します。

僧侶派遣・お坊さん派遣とは何か

ネーミングからイメージしやすいと思いますが、僧侶派遣・お坊さん派遣は、菩提寺にかかわらず(むしろ菩提寺を持たない方向けに)お坊さんを斎場・自宅などに派遣できるサービスのことを指します。

以下に、具体的にどうやってお坊さんを呼び、何を・どこまでお願いするのかなど、その概要を紹介してみたいと思います。

電話やネットで気軽に相談

僧侶派遣・お坊さん派遣のサービスを利用したいと考えたら、まずは公式サイトなどに書かれた電話番号やメールアドレスに連絡を入れます。
特別価格サイトなども用意されており、そちらを見て電話した場合、金額が安くなることもあります。

電話でのやり取りによってお坊さんを派遣するスタイルになっているため、依頼したお坊さんが所属する寺院の檀家になる必要はありません。

また、正式な宗教者だけを手配できるようになっているため、例えばお経だけ・セレモニーだけを無難にこなし、法話はそそくさと終わらせるようなことはまずありません。

ちなみに、事前にお坊さんと電話で話ができる派遣サービスもありますから、可能であればそちらを利用した方がよいでしょう。
直接話ができた方が、スタッフを介するよりも色々と面倒が少なくなるからです。

葬儀や法要における「読経・供養・戒名」までを担当する

サービスを利用する場合、具体的にお坊さんの側で行ってくれることを簡単にまとめると、葬儀や法要時の読経・開眼供養や閉眼供養などの各種供養、戒名の授与などを担当してくれます。

よって、一般葬を葬儀社に頼んだ場合に、お坊さんの手配だけを遺族がサービスに依頼する形となります。
もちろん、直葬・家族葬のような小規模なものもOKで、葬儀社に仲介手数料を支払わない分だけ安くなります。

供養に関して言えば、水子供養のような特殊な供養でも受けてくれます。

宗派の縛りはないものと考えてよい

ほとんどの派遣サービスで、僧侶の宗派は特定されていません。
様々な宗派に対応していることがウリの一つであることから、故人・家の宗派に応じて自由に僧侶を選べます。

全国的に僧侶が多いとされる、天台宗・真言宗・浄土宗・浄土真宗・臨済宗・曹洞宗・日蓮宗に関しては、まず間違いなく僧侶を選ぶのに苦労しないでしょう。
逆に、これ以外の宗派に関しては、お住まいの地域によってはカバーできていない可能性もありますから、電話などで連絡した際に確認しておきましょう。

僧侶派遣・お坊さん派遣の料金体系や相場について

続いては、僧侶派遣・お坊さん派遣の料金体系や相場についてご紹介します。
葬儀社を経由する場合に比べて、価格が分かりやすくまとまっている点が、大きな特徴と言えるでしょう。

葬儀・法要の場合で考えた相場観

お坊さんを派遣してもらうことを考えた際、まず思い浮かぶシチュエーションは葬儀だと考えられます。
突然の場合を除き、派遣サービスを利用してお坊さんを呼ぼうと考えるなら、概ね40,000~160,000円という金額を想定しておくとよいでしょう。

値段にこれだけの幅がある理由は、式の規模・種類に応じて、お坊さんに求められる仕事が違うからです。
直葬なら40,000~50,000円、一日葬や家族葬なら60,000~100,000円、一般葬ならそれ以上といったように、読経の回数や出番に応じて金額が決まるものと考えてよいでしょう。

これが法要になると、直葬と同じくらいの価格帯、35,000~50,000円が一つの相場になります。
葬儀もそうですが、初回割引などが設けられているサービスもありますから、有効に活用しましょう。

戒名はどのくらいの値段になるのか

僧侶派遣・お坊さん派遣では、戒名や法名の授与もサービスとして行っています。
葬儀社を経由して戒名を付ける場合との大きな違いは、各戒名・法名の値段が分かりやすく可視化されていることです。

最も安いのは「信士・信女・釋・釋尼」などで、正式に寺院でつけようとすると200,000円~というケースは珍しくありませんが、お坊さん派遣なら20,000円ほどで戒名をつけることができます。

最も高い「院居士・院大姉」などでも200,000円ほどですから、お寺でつけてもらった際に1,000,000円ほどかかる思いを考えると、かなり安く抑えられていることが分かります。

細かい金額のくくりがないことも特徴

お寺に葬儀・法要をお願いした場合、お坊さんに支払う料金が細かく分かれており、面倒に感じた人は多いと思います。
法事を例にとると、仮に総額で10万円だった場合、読経代・お車代・御膳料・お布施など、一人に対して複数の名目でお金を用意しなければなりませんでした。

しかし、僧侶派遣・お坊さん派遣サービスでは、様々なお布施を合算した形で料金を定めているため、細かくお金を分類する必要がありません。
しかも値段は安い傾向にありますから、あまり仏事に詳しくない人にとっては、これが大きなメリットとなるでしょう。

僧侶派遣・お坊さん派遣を使うメリット

料金や自由度の面で、僧侶派遣・お坊さん派遣には利用するメリットが数多くあります。
以下に、改めてメリットをまとめてみました。

菩提寺・檀家の概念が持ち込まれない

葬儀で面倒なのは、一度葬儀をお寺に依頼すると、そこで菩提寺の関係を作らなければならないケースがあることです。
地方では、そもそも選べるお寺自体が決まっている場合も珍しくなく、付き合いができると法要やお布施などで出費がかさみます。

しかし、菩提寺・檀家契約といった概念のない派遣サービスでは、自分たちの気持ち一つでお坊さんを呼べるため、慣例的に出費が増えることはありません。
また、時間を作って付き合いを深める必要もないことから、プライベートのスケジュール調整も必要としなくなります。

この自由度の高さは、派遣サービスならではの現代的な魅力と言えるでしょう。

明朗会計

葬儀社・お寺を経由した場合、見積もり明細に根拠がよく分からない事項が載っているのを見かけることがあります。
もちろん、会社・お寺の側に明確な根拠があるからこそ見積もりに載るわけですが、一般人にとっては正直よく分からない項目も少なくありません。

派遣サービスの多くはネット上に広告を出しているため、自ずと魅力的な金額を正しく表示しなければ、お客さんが興味を持ちません。
よって、葬儀社やお寺に直接お願いするよりも、納得のいく金額でサービスを受けやすくなります。

ネット経由のサービスということもあり、お坊さん相手では今までマイナーだった、クレジットカード決済・銀行振込などの方法も選べるようになります。
金額や支払方法の面で、明朗会計になるのは大きなメリットになるでしょう。

地域にこだわらず利用できる

僧侶派遣・お坊さん派遣サービスは、会社によっては地域限定型のものもありますが、基本的には全国対応しているサービスです。
全ての宗派を網羅している分、全国各地へのネットワークも強く、都道府県を選ばず僧侶を呼べるのは魅力的です。

もちろん、地域密着型のサービスにもメリットはあり、どうせお願いするなら自分たちが暮らしているところのお寺を依頼した方が、何かあった時に相談しやすいケースもあるでしょう。

ただし、地域によっては追加料金が発生する場合もあるため、事前に価格体系をチェックする必要があります。

僧侶派遣・お坊さん派遣を使うデメリット

自由度と予算の面で嬉しいメリットの多い派遣サービスですが、ネット社会ならではのデメリットもあります。
便利である反面、問題につながりかねない部分を理解してサービスを用いることが、リスク回避につながります。

当日まで顔が分からない

菩提寺と違い、派遣サービスを利用すると、当日までどんなお坊さんがやって来るのか分かりません。
一口にお坊さんと言っても色々な人がいますから、必ずしもベテランに当たるとは限らないのが難点です。

イメージしていた振る舞い・読経と違うような場合であっても、当日キャンセルはできませんから、お坊さんのイメージにこだわりがあるなら自分でお寺を選んだ方が確実です。
低料金だから仕方がないところはありますが、信頼できるお坊さんを自分で選びたい人にとっては、別の形で依頼した方がよいでしょう。

神道・キリスト教の場合は要相談

僧侶派遣・お坊さん派遣と銘打ってしまっていることから、派遣サービスは仏式の葬儀にしか対応していないところが大半です。
しかし、一部業者ではそのようなニーズを見込み、神官や僧侶を派遣するサービスを行っているところもあります。

大手でも、取り扱いがないケースは珍しくありませんから、神道・キリスト教の場合は少々手間がかかるものと考えておきましょう。
お値段もお手頃なところが見られるため、お坊さん派遣の相場を基準にして、値段を考慮するとスムーズです。

菩提寺との関係がある場合は要注意

本来、僧侶派遣・お坊さん派遣のサービスは、菩提寺との関係がない世帯であることを前提にサービスが構築されています。

そのため、すでに菩提寺と檀家契約を結んでいる場合で、予算を少しでも安くしたいなどの理由から派遣サービスを利用する場合、トラブルに発展するおそれがあります。

例えば、菩提寺があまりにも遠い場合や、住職・お坊さんの体調が悪い場合など、特殊な事情があるケースではOKが出ることもありますが、それでも事前の相談は必要です。
菩提寺との檀家契約があることを、親は知っていて子は知らなかったというケースもありますから、十分に注意しましょう。

この記事のまとめ

葬儀・法要に対する考え方は、日々年々変化を続けており、葬儀自体の必要性を疑う人さえ出てきました。
葬儀に関することは一般人には分かりにくく、長年ブラックボックス化されていたため、そこに疑問を抱く層が出てきたことの表れと言えるかもしれません。

いずれにせよ、サービスの中身をきちんと理解すれば、葬式・法事にかかる予算を安くすることにつながります。
メリット・デメリットを理解した上で、有効に活用しましょう。

  • 公開日:2020.02.03
  • 更新日:2020.04.17

テーマ:葬儀, 法事・法要

タグ :,

この記事を読んだ人におすすめの記事

お通夜の服装。出席する場合、男性・女性・子どもの服装の基本とマナー
故人の死とともに、喪主・遺族は関係各位に葬儀案内という形で連絡を入れます。 もちろん、故人やその家族が勤めていた会社にも連絡が行くことになり、最終的に多くの参列者が斎場に集まります ...

香典返しの基本とマナー!金額の相場や失礼にならないモノとは?
葬式に参列した際、後日ないし当日にもらえる「香典返し」ですが、存在は知っていても細かいことが分からないという人は多いものです。 特に、実際に喪主の側に立ってみるまで、何を送るべきな ...

お盆のお墓参り。するならいつ?当日の服装や手順など基本とマナー
四季折々・一年を通じて、どんな家族にもお墓参りのタイミングがあります。 月命日のお墓参り、年末年始のお墓参りなど、各家庭の置かれた環境に応じて足を運びます。 もちろん、お盆にお墓参 ...

納骨式の基本とマナー。事前準備や当日の流れや必要なことなど
日本は仏式の葬儀を行う家が多く、仏教には火葬の文化があり、亡くなった人は火葬されることがほとんどです。 身体は燃え尽きると骨になり、その骨はそのままにしておくことはできませんから、 ...

故人の遺品整理や遺品供養の「お焚き上げ」基本や価格・料金相場と注意点
人が亡くなった後、持ち主を失いさまよう遺品たちは、何らかの形で残された者が整理しなければなりません。 遺品を整理するにあたっては、いくつかの方法が考えられますが、その中の一つに「お ...