意外と知らないお通夜の持ち物について。
改めて香典以外に袱紗や数珠など何が必要かを解説

  • 2020.11.06

葬儀

お通夜に参列する場合、一般的には急な話であることが多いため、どうしても準備がゴタゴタしてしまいがちです。
慌てるあまり、何を持って行けばよいか分からず、当日にバタバタしてしまうことや、忘れてしまう…なんてことも珍しくありません。

しかし、ある程度人生経験を重ねている人は、大抵用意がいいものです。
特に、お通夜の場面で「必須ではないものの、必要になる可能性がある」ものを揃えている人は、現場で重宝されることもあります。

この記事では、香典・袱紗(ふくさ)・数珠のような当たり前のものはもちろん、あると便利なもの・役立つものも含めて、お通夜に持って行くと役立つ持ち物をご紹介します。

お通夜に持参する基本的なもの

お通夜の席で必要なものは、それほど多くありません。
比較的近所の斎場に足を運ぶ場合で、自分の立場が一般参列者なら、最低限以下に説明するものを用意していれば差し支えないと考えてよいでしょう。

香典

香典は、お通夜・告別式(葬儀)のいずれかに持参すれば問題ないとされています。
ただ、参列者はお通夜に足を運ぶことの方が多いため、お通夜のタイミングで持参するのが一般的でしょう。

持参する際の注意点としては、金額と表書きです。
金額は、自分と故人の関係性によって変わってきますし、表書きは宗教がからんできます。

細かいルールがある話なので、できるだけ家族・親族・職場の人に確認してから用意をすることが大切です。

袱紗(ふくさ)

袱紗というのは、ちりめん・絹などを素材とした四角い布のことで、慶事用と弔事用があります。
葬儀の場合は弔事用を持参することになりますから、寒色系の袱紗を用意します。

色を選ぶなら、一般的には紺色・紫色などがスタンダードですが、緑系・青系・グレーなどの色もあります。
香典は必ず袱紗に包んで渡すというマナーがあるため、1枚用意しておいた方が色々と応用できます。

色で悩むなら、慶事・弔事の両方に使える紫を買っておくと、後々の面倒がなくなります。

数珠

丁寧に仏壇の供養をしている人なら、数珠を握ってご先祖様を毎日拝んでいるかもしれませんが、自宅にお仏壇がない人は数珠を握る習慣さえないかもしれません。
ただ、数珠は本来念仏の数を数えるのに用いられるもので、非常に仏教徒にとって重要なものですから、フォーマルな席では持参するのがマナーです。

仏式の葬儀に参列するなら、経文を読む際に数珠を手にかけて黙読あるいは音読します。
数珠の種類は、球数によって本式数珠・略式数珠に分けられ、一般参列者は略式数珠を持ちます。

これは、亡くなった方の宗派が分からないことが多いため、どのような宗派でも差し支えがないものを選ぶためです。
また、男女の別もあり、輪・珠の大きさ・使われている素材に違いがあります。

経文

絶対に必要なものではありませんが、宗派が同じことが分かっている場合、日々のお勤めで読んでいるものを持って行き、お坊さんと一緒に読むのに使います。
お通夜によっては、お坊さんがお経をあげている際、どんなお経をあげているのか一般参列者に知ってもらうため、無料で配ってくれる場合もあります。

代表的なものとしては、浄土宗・浄土真宗なら阿弥陀経、日蓮宗なら法華経・妙法蓮華経、その他の宗派なら般若心経などが有名です。

お通夜の席であると便利なもの

最低限用意しなければならないもの以外にも、お通夜の席では用意しておくと役に立つ便利なものがあります。

遺族のお手伝いをするような場面に遭遇したり、遠いところから葬儀に参列したりする場合は、そのような場面で必要になるものをイメージしておくと、他にもいろいろ出てくるはずです。

自分が会場や道中で「あると便利かもしれない」と感じたものは、メモでまとめておいた方が忘れにくいはずです。
以下に、主な便利グッズをご紹介します。

男女ともにハンカチは重宝する

お通夜に参列する際は、普段あまり持ち歩かないという人も、ハンカチを持参することが大切です。
弔事ということを忘れず、白ないし黒のハンカチを用意します。

一般的に、男性は白・女性は黒のハンカチを持参するとよいとされます。
これには理由があり、男性と女性でハンカチの用途が違うからです。

本来の用途としては、汗や涙を拭くために用いますが、女性の場合は正座をする場面で「膝をハンカチで隠すため」にも用います。
会場によっては気にしなくてもよいと思いますが、会場の情報が分からず、正座するかもしれない場合に備えて黒ハンカチを持ち歩くのがよいでしょう。

遠方から参列する場合の備え

遠くからお通夜に参列するような場合は、仮に日帰りで帰ることを想定していたとしても、できるだけ不測の事態に備えることが大切です。
以下に、男女ともに用意しておいた方がよいものをご紹介します。

予備のシャツ

お通夜と告別式に参列する場合、2日を弔事に使いますから、着替えが必要です。
男性の場合、同じシャツを着回すのは不衛生に感じる人も多いと思いますので、予備の白ワイシャツを持参しておくとよいでしょう。

仮に、お通夜だけに参加するとしても、公共交通機関に問題が生じて宿を取らなければならない場合があるかもしれません。
そういった事情も鑑みて、代わりのものを用意しておくと、次の日を安心して過ごせます。

予備の下着

男女問わず、先に挙げたような理由から、予備の下着は準備しておきましょう。
コンビニで買えることもありますが、人によってはサイズが見つからない場合が考えられるためです。

葬儀会場が暑いと、意外と汗をかいていることも多いものです。
汗ジミ・体臭は意外と気になるものですから、念のため用意しておきましょう。

ひげ剃り・化粧道具

男性の場合、ひげを剃ることは日々の身だしなみですから、外出・宿泊の機会がある場合は持参した方が便利です。
親族として参列する場合は、斎場が用意した宿泊施設に泊まることもありますから、使い慣れたひげ剃りがあると安心できます。

宿泊施設やホテルにひげ剃りが置いてあることもありますが、人によってはひげが硬くて剃れないことも多いため、普段自分が使っているブランドのひげ剃りを使いましょう。

また、女性はお通夜などの弔事では薄化粧が必要で、ノーメイクは原則NGとされています。
そのため、お化粧が崩れることを想定しつつ、いつでも直せるように化粧道具を持参しておきましょう。

お通夜のお手伝いをする場合にあるとよいもの

親族として参列する場合は、弔問客の対応につき応援に入る場面が想定されます。
そこで、お通夜のお手伝いをする際に、準備しておくと便利なものをご紹介します。

エプロン

弔問客を通夜振る舞いの際に迎え入れる場合、お茶出しや接待のために動く場合があります。
このようなケースでは、喪服を汚さないようエプロンを持参するとよいでしょう。

こちらも、白無地・黒無地のいずれかを持参しておけば目立ちません。
地域や家によっては割烹着を用意するところもあるようです。

予備のストッキング

お通夜の席で色々と動いていると、気が付かないうちにストッキングが伝線していることもあります。
こういった場合に備えるため、替えのストッキングは数枚用意しておくと安心できます。

お通夜のマナーとして、気を付けて使いたい・選びたいもの

ここまで、一般的にお通夜の席で用意しておくと便利なものについてお伝えしてきました。
しかし、普段持ち歩いている必需品の中で、お通夜では少し気を遣って持ち歩かなければならないものもあります。

続いては、普段から持ち歩く習慣はあるものの、お通夜のマナーとして気を付けて使いたい・選びたいものについてご紹介します。

雨の日の傘選び

涙雨という言葉がある通り、お通夜の日に雨が降ることもあります。
このような場面では、やはり黒い傘をさすことが望ましいでしょう。

ただ、正直遺族も参列者も、他人がさしている傘に対して意識を向ける人はほとんどいませんから、よほど派手なものでない限り、非常識に考えられることはありません。
また、コンビニなどでも買えるビニール傘を持参すれば、取り急ぎ駆け付けたニュアンスにつながります。

共通するのは「目立たない」ことですから、派手なデザインを避けて傘を準備するものと覚えておきましょう。

携帯電話・スマートフォンは電源を切る

携帯電話・スマートフォンは、お通夜の席では「電源OFF」が基本です。
お通夜が始まる前までは、マナーモードで連絡を取り合っても差し支えありませんが、式が始まる前にあわてて電源を切るよりも、早めに電源を切っておいた方が場の雰囲気を壊すリスクを減らせます。

喪主の挨拶で着信音が鳴ることほど、失礼なことはありません。
相手の立場を考えて、速やかに電源を切りましょう。

腕時計はシンプルなデザインを

腕時計をつける場合は、男女ともに落ち着いたデザインのものを選びます。
また、あまり多機能なものをつけていくと、何かの折にアラームが鳴ってしまうことも考えられるため、時間と日にちが分かるだけのシンプルな時計がベストです。

そもそも、お通夜に向かうにあたって、そこまで多くの機能を時計に求める場面はないはずです。
弔事用の時計をあらかじめ用意しておくと、別途時計を購入する必要がありませんから、楽に準備できるはずです。

この記事のまとめ

多くの人は、お通夜の際に持ち歩くもの・用意しておいた方がよいものについて、あまり細かく考えることはないものと思います。
しかし、お通夜の連絡は突然やって来るものですから、できるだけ準備に手間取らないよう色々と用意しておいた方が安心です。

あまり普段から誰かの死に対して準備すべきではないという声も聞かれますが、人間はいつか必ず死ぬものです。
その時に備えて準備することは、決して失礼なことではありませんから、できるだけ事前に用意できるものは用意しておきましょう。

  • 公開日:2020.11.06

テーマ:葬儀

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